いぼ・みずいぼ
尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい、いぼ)
・ 皮膚から盛り上がっている小さなできもので、ヒトパピローマウイルスが感染してでき、ウイルス性疣贅と呼ばれます。
・ ウイルス性疣贅はほかに、青年扁平疣贅、ミルメシア、ボーエン様丘疹症、尖形コンジローマなどがあります。他のいぼでは、みずいぼ(伝染性軟属腫)や老人いぼ(脂漏性角化症)、中には癌のこともあります。自己診断は禁物です。
・ いぼのウイルスは小さな傷などから皮膚に入り、皮膚の一番深い層の細胞に感染して、まわりの正常な細胞を押しのけて増え続けます。感染した細胞の塊がいぼです。粘膜にも同じようにしていぼができます。
・ 手足やアトピー性皮膚炎などで掻く所にでき易いです。痛みや痒みはありませんが、放置すると増えたり、人にうつすことがあります。小児からご高齢の方まで男女問わずみられます。
・ 治療は、2週間ごとに液体窒素による冷凍凝固をおこなったり、塗り薬、貼り薬、漢方の飲み薬を併用したりなど適しているものを選んで行います。
伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ、みずいぼ)
・ 軟属腫ウイルスによってできます。
・ 感染は接触で小さな傷や毛穴からの感染で増えます。アトピー性皮膚炎のお子さまに多いですが、プールでの感染,免疫が低下している方での発症が増えています。
・ ドーム状小さなぶつぶつが段々増えてきます。周囲に痒みを生じることがあり、掻くことにより内容物が皮膚につくと次々とうつっていきます。
・ 治療はピンセットでとったり、液体窒素による冷凍凝固、漢方の飲み薬、硝酸銀ペースト法などを行います。痛みを伴わない方法もあるので是非ご相談ください。自然に消えることもありますが、潜んでいたウイルスにより再発することがあるので、その都度受診して治療しましょう。
・ プールの水ではうつりませんが、タオル、浮輪、ビート板などでうつりますから、これらの共用は避けましょう。プールの後はシャワーできれいに洗いましょう。
脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう、老人性疣贅)
・ 顔,頭,体などにみられるいぼ状の良性のできものです。褐色,黒褐色の丸いざらざらしたできもので、中年以降に多くみられます。
・ 老人性色素斑(しみ)が盛り上がって、出てくることが多く、老人性のいぼと言われています。
・ 液体窒素、CO2レーザー、切除などで治療します。特に気にならないようでしたら、放置しても問題はありません。ただ、急にたくさん増えてきた場合、内臓の病気が隠れていることもあります。