岡山市北区の皮膚科・美容皮膚科クリニック ゆみ皮膚科

扁平疣贅

(へんぺいゆうぜい)

扁平疣贅とは?

about

扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)とは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスが皮膚に感染することによって発症する、いぼの一種です。

主な症状は、皮膚の表面からわずかに盛り上がった、平らで小さく浅いブツブツです。通常のいぼ(尋常性疣贅)のように表面がザラザラと硬くなることは少なく、比較的ツルツルしており、肌色からやや薄い茶色(淡褐色)をしています。発症しやすい部位は、顔面、手の甲、腕、足など、露出している部位です。

扁平疣贅はウイルスによる感染性のある疾患のため、引っかいたり擦ったりすると、その傷口に沿って線状に新しいいぼが広がってしまう性質(自己接種)があります。特に10代から20代の若い女性や、皮膚のバリア機能が未熟な子どもに多く見られます。痛みやかゆみ、赤みなどの自覚症状はほとんどないことが多いですが、一見するとニキビや薄いシミ、湿疹のようにも見えるため、見分けるのが難しい疾患です。

こんな方におすすめ

recommend

  • 顔や手の甲に、平らで小さく薄茶色のブツブツができている
  • ニキビやシミだと思っていたブツブツが、徐々に増えている
  • 引っかいたキズの跡に沿って、一列にブツブツが並んで広がった
  • 肌荒れだと思って市販の軟膏を使っても改善しない
  • 子どもの顔や腕にある小さなぶつぶつが長引いている
  • 洗顔やメイクの際、顔のザラザラした手触りが気になっている

治療に対する思い

philosophy

扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)でお悩みの方へ

扁平疣贅は顔や手の甲など、普段人の目に触れやすい場所に多発しやすいため、「メイクで隠しきれず鏡を見るのがつらい」「このまま全身に広がったらどうしよう」と、特に女性や若い世代の方、そしてお子さまの将来を心配される保護者の方が深く悩まれるケースを多くお見かけします。

ゆみ皮膚科では、患者さま一人ひとりのお悩み、いぼができている部位や数、生活背景に合わせて、お体に無理のない治療プランをご提案いたします。ただお薬を処方するだけでなく、いぼを周囲に広げないための正しい洗顔方法やスキンケア、日々の生活上の注意点まで、分かりやすく丁寧にご説明することを心がけております。

扁平疣贅は一度にすべてを消し去ることが難しい場合もありますが、皮膚の状態を適切にコントロールし、毎日の生活を快適で前向きに過ごせる状態に整えていくことを目標にしています。どうぞ一人で悩まずに、リラックスして安心感のある当院へご相談ください。

院長 中山 由美

扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)の原因

cause

ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染

Clipboard featuring a sheet titled 'Human Papillomavirus (HPV)' with colorful paper clips, a pencil, and glasses nearby

扁平疣贅の直接的な原因は、「ヒトパピローマウイルス(HPV)」の感染です。このウイルスは環境中に存在しており、健康な皮膚には感染しにくいですが、目に見えないほどの微細なキズや、荒れた肌の隙間から皮膚の奥へと侵入します。感染した表皮細胞はウイルスの命令によって異常増殖し、平らな盛り上がりを形成します。

年齢や皮膚のバリア機能の低下

 

小さな子どもは大人に比べて皮膚の角質が薄く、皮膚のバリア機能が未熟なため、ウイルスが侵入しやすい内的要因を持っています。また、アトピー性皮膚炎や乾燥肌(ドライスキン)などで肌が荒れている方、あるいは疲労やストレス、免疫力の低下がみられるときも、ウイルスの定着や増殖を許しやすくなります。

外部刺激(物理的摩擦)による拡散

洗顔時にタオルで強く擦る、カミソリで毛剃りを行う、日常的に顔を触る癖があるといった外部刺激は、皮膚表面に微細なキズを作り出す環境的要因となります。このキズを介して、自身の持っているウイルスが次々と周囲に広がっていく「自己接種」のメカニズムによって症状が悪化します。

 

 

扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)の主な治療方法

treatment method

扁平疣贅の治療は、ウイルスの増殖を抑え、患者さまご自身の免疫力によってウイルスを排除していくアプローチが基本となります。顔などにできることが多いため、跡が残りにくい方法を考慮しながら治療を選択します。

内服薬(ヨクイニン)による治療

Pile of brown speckled tablets on a wooden spoon resting on a weathered surface.

ハトムギの種子から抽出した生薬「ヨクイニン」の錠剤やエキスを内服します。体の内側から免疫力を高めてウイルスの排除を促す治療法で、扁平疣贅に対してよく用いられます。

液体窒素による冷凍凝固療法

 

マイナス196℃の液体窒素を綿棒などで患部に軽く当て、ウイルスに感染した組織を凍結させる保険診療の治療法です。扁平疣贅の場合は、通常のいぼよりも優しく短時間の処置を行い、跡が残りにくいよう配慮します。

外用薬(塗り薬)によるアプローチ

Close-up of white toothpaste being squeezed onto a fingertip from a tube.

いぼの周囲に赤みやかゆみ、湿疹を伴っている場合は、掻き壊しによるウイルスの拡大を防ぐために適切な外用薬を一時的に併用することがあります。

治療内容や期間は、いぼの範囲や肌質によって異なります。医師がしっかりと状態を診察し、最適な方針を決定します。

日常生活で気をつけたいポイント

point

扁平疣贅はウイルス性のため、ご自身の他の部位に広げないこと、そして周囲の健康な肌を傷つけないための日常的な工夫が大切です。

患部を絶対に引っかかない・いじらない

いぼを爪で引っかくと、目に見えない小さなキズからウイルスが隣の皮膚に侵入し、線状に一気に増殖してしまいます。

顔のシェービングや洗顔時の摩擦に注意する

男性の髭剃りや女性の顔のうぶ毛剃りは、いぼを潰してウイルスを顔全体に広げてしまう最大の悪化因子となります。治療中はできるだけカミソリの使用を控え、洗顔時も泡を転がすように優しく洗うスキンケアを徹底してください。

徹底した日焼け止めと「保湿」

紫外線によるダメージや肌の乾燥は、皮膚のバリア機能を低下させ、ウイルスの定着や増殖を許しやすくします。日頃から保湿クリームなどで肌を保護し、日焼け止めで紫外線対策を行いましょう。

 

 

 

 

注意事項

患部を強くこすったり、かき壊したりしない

  • 爪でいぼを引っかくと、その爪を介して顔や体の他の部分にウイルスが広がり、一気に数が増えてしまいます。

爪は短く丸く整えておく

  • 無意識に患部を触ってしまった際にも、皮膚を傷つけて感染を広げるリスクを低減できます。

カミソリやシェーバーの使用はできるだけ避ける

  • 刃物による刺激は、いぼを細かく削り取って周囲の健康な肌へウイルスを植え付けてしまうため、治療中は極力控えましょう。

入浴時は体を洗うタオルなどで強くこすらない

  • 洗顔や洗体は、石けんやボディソープをよく泡立てて、手のひらで包み込むように優しく洗うようにしてください。

入浴後は速やかに保湿を行う

  • 皮膚が乾燥するとバリア機能が低下し、新たなウイルス感染を起こしやすくなります。低刺激な保湿剤でしっかりとスキンケアを行いましょう。

市販のニキビ薬やシミ薬を長期間使用しない

  • ニキビやシミと見分けがつきにくいため市販薬を使いがちですが、扁平疣贅には効果がなく、かえって刺激で悪化することがあります。

処方されたお薬は医師の指示に従って使用する

  • ヨクイニンの内服や、万が一外用薬が処方された場合は、自己判断で中止せず、指示された量や回数を守ってください。

タオルや洗面用具の共有を避ける

  • ご家族や身近な人へのウイルス感染を防ぐため、顔を拭くタオルなどは個別のものを使用することをおすすめします。

よくある質問

faq

  • 扁平疣贅は自然に治りますか?

    扁平疣贅は、ある日突然、いぼの周囲が赤みを帯びてかゆみが出た(免疫反応が起きた)後、急速に自然退縮(自然に消える)することがあります。しかし、この免疫反応がいつ起きるかは予測できず、数ヶ月〜数年単位で慢性的に残り続けたり、放置することで範囲が広がったりすることも多いため、早めに皮膚科へ相談することをお勧めします。

  • 市販薬を使っても大丈夫ですか?

    市販のいぼ薬(サリチル酸が含まれる貼付薬など)は、皮膚を強く溶かす作用があるため、顔や手の甲などのデリケートな部位にある扁平疣贅に使用すると、強い炎症や潰瘍、消えない跡(色素沈着)を残す危険性があります。自己判断で使用せず、必ず皮膚科の診察を受けてください。

  • 薬はどのくらい使えばよいですか?

    扁平疣贅のファーストチョイスとなるヨクイニンの内服治療の場合、効果を実感できるようになるまで数ヶ月以上の長期的な継続が必要となることが一般的です。いぼの状態や体質によって効果の現れ方は異なるため、自己判断で中止せず、医師の指示に従って服用を続けてください。

  • 子どもも診てもらえますか?

    はい、もちろん診察しております。扁平疣贅はお子さまの顔や手足にも発症しやすい疾患です。当院では、お子さまが痛みを怖がったり治療を嫌がったりしないよう、内服薬を中心とした治療や、負担の少ないスキンケア指導など、保護者の方とも相談しながら優しい診療を行います。

  • 再発を防ぐにはどうすればよいですか?

    扁平疣贅の再発を防ぐには、日頃からの丁寧な保湿によってお肌のバリア機能を正常に保ち、ウイルスが入り込む隙間(微細なキズ)を作らないことが大切です。また、過度な洗顔やカミソリによる摩擦などの悪化因子を避け、バランスの良い生活で免疫力を維持しましょう。

  • どのくらい通院が必要ですか?

    内服治療の経過観察や、お肌に合わせた処置を行うため、通常は1~2週間に1回程度の頻度で定期的に通院していただきます。お肌の状態やいぼの数の増減を確認しながら、通院間隔を調整していきます。

監修医師

院長中山 由美

診療科目

皮膚科・美容皮膚科

資格 ・所属学会

  • 医学博士
  • 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
  • 臨床研修指導医
  • アラガンジュビダームビスタ施注資格医
  • アラガンボトックスビスタ施注資格医
  • 日本皮膚科学会 正会員
  • 日本臨床皮膚科学会 正会員
  • 日本美容皮膚科学会 正会員
  • 日本皮膚免疫アレルギー学会 正会員
  • 日本医師会 正会員
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