岡山市北区の皮膚科・美容皮膚科クリニック ゆみ皮膚科

水虫

(白癬 はくせん)

水虫とは?

about

水虫とは、カビ(真菌)の一種である「白癬菌(はくせんきん)」が皮膚の角質層に寄生することによって起こる感染症です。医学的には「白癬(はくせん)」と呼ばれます。

白癬菌は、皮膚のケラチンというタンパク質を栄養源とするため、角質が厚い足のうらや指の間に発症しやすく、これが一般的に「水虫」として広く知られています。主な症状は、足の指の間の皮が剥けたり白くふやけたりする(趾間型)、小さな水ぶくれができてかゆみを伴う(小水疱型)、足のうら全体の皮膚が硬く乾燥してひび割れる(角化型)など、いくつかのタイプに分かれます。

水虫は慢性的に続きやすく、一度良くなったように見えても再発しやすい特徴があります。また、感染性のある疾患のため、バスマットやスリッパの共有などを通じてご家族間でうつし合ってしまうケースも少なくありません。さらに、足だけでなく手や爪(爪水虫)、体に広がることもあります。

足に多いですが,頭や体、どこにでも生じます。
・ むけた皮膚や爪の一部を取り、顕微鏡で検査します。
・ 菌がみられれば、塗り薬を1日1回塗ります。早く治そうと1日2~3回と塗りすぎる方がおられますが、かぶれることがあります。
・ 頭や爪では飲み薬を使用する場合があります。
・ 市販の水虫薬を塗っていると、菌が見つからない場合があります。1週間前後塗るのをお休みしてから受診してください。
・ 軽石でゴシゴシ洗うと皮膚に傷がつき、感染しやすくなります。石鹸を泡立てて優しく洗いましょう。
・ 靴や靴下は通気性のあるものにし、長時間はき続けず、足を蒸らさないようにしましょう。
・ 菌は家の色々な場所に垢に包まれて存在するのでこまめに掃除しましょう。
・ 共用するスリッパ、マットなどは洗濯、水拭きし、しっかり乾燥させましょう。
*菌は一見正常に見える部位にも付着しているため、指の間から足の裏全体に外用しましょう。
*外用薬は毎日欠かさず塗りましょう。
*症状がある家族も同時に治療し、完治後の再感染を予防しましょう。
*治ったと思っても自分の判断でやめないように外用を継続しましょう。皮がむけたところだけ塗って、塗るのをやめるなど中途半端な治療では再発するので、徹底的に治療する必要があります。

こんな方におすすめ

recommend

  • 足の指の間が白くふやけたり、皮が剥けたりしている
  • 足のうらや指の側面に小さな水ぶくれ(湿疹・ぶつぶつ)ができ、強いかゆみがある
  • 足のうらや踵(かかと)の皮膚がカサカサと乾燥し、ひび割れて痛い
  • 市販の保湿剤を塗っても足のカサカサや赤みが改善しない
  • 爪が白や黄色に濁っている、分厚くなっている、ボロボロと崩れる
  • 市販の水虫薬をしばらく使っているが、一向に良くならない
  • 子どもの足の裏の皮が剥けている、長引く湿疹がある
  • 家族に水虫の治療をしている人がいて、自分にも症状が出てきた

治療に対する思い

philosophy

水虫(白癬 はくせん)でお悩みの方へ

水虫は非常に身近な皮膚病ですが、「恥ずかしくて受診しにくい」「市販薬で適当に済ませてしまう」という方が少なくありません。しかし、水虫と自己判断した症状が、実は汗疱(かんぽう)や湿疹など別の病気であることも多く、逆に湿疹だと思って市販のステロイド薬を塗り続けた結果、白癬菌が繁殖して悪化してしまうケースもあります。

ゆみ皮膚科では、患者さまがリラックスして受診できるよう、丁寧で落ち着いた診療を心がけています。単に抗真菌薬(外用薬)を処方するだけでなく、お薬の効果をしっかりと引き出すための「正しい塗り方の範囲や期間」、ご家族への感染を防ぐための「生活上の注意点」や「スキンケア」まで、分かりやすくご説明いたします。

また、水虫はお子さまにも感染する疾患です。「子どもが水虫になるなんて」と驚かれる保護者の方もいらっしゃいますが、適切な治療を行えばコントロールが可能ですので、どうぞ安心してご相談ください。当院では「一時的な改善」にとどまらず、しっかりと白癬菌を退治し、日常生活を快適に過ごせる状態を保つことを目標に、誠実に向き合ってまいります。

院長 中山 由美

水虫(白癬 はくせん)の原因

cause

白癬菌(真菌)の付着と寄生

Microscopic view of tangled fungal hyphae with two thicker curved hyphae crossing the field

水虫の直接的な原因は、カビの一種である白癬菌が皮膚に付着することです。公共の施設の足拭きマットやスリッパなどを介して菌が足に付着し、そのまま放置されて皮膚の角質層に入り込むことで感染・発症します。ただし、付着してすぐに感染するわけではなく、皮膚に傷があったり、長時間湿った状態が続いたりすることで侵入しやすくなります。

皮膚のバリア機能と湿気による影響

白癬菌は乾燥に弱く、ジメジメした環境を好みます。汗をかきやすい体質や、お仕事などで1日中安全靴やブーツ、革靴を履き続ける生活スタイルは、足元を高温多湿に保ってしまうため菌にとって絶好の繁殖環境となります。また、皮膚が乾燥してひび割れていたり、ゴシゴシ洗いによって肌のバリア機能が低下していると、菌が侵入しやすくなります。

生活環境と季節の変化(梅雨・夏場の影響)

気温と湿度が上昇する梅雨から夏にかけて、白癬菌の活動は一気に活発になり、かゆみや水ぶくれなどの湿疹症状が強く現れるようになります。冬場になると菌の活動が休止して症状が落ち着くため「治った」と勘違いしがちですが、菌自体は角質の中に潜伏しており、翌春に再び悪化するというサイクルを繰り返す要因となります。

爪白癬(爪の水虫)の症状

symptoms

爪白癬(爪の水虫)は白癬菌というカビ(真菌)の一種が爪に棲みついて引き起こされる病気です。
長い間足の水虫(足白癬)を放置しているか、または中途半端な治療をしていると、白癬菌が足から爪に移り棲んで発症します。
通常、白癬菌は爪の先端の下部あるいは爪の脇から入り込みますので、その部位の角質が増殖して、爪の先が厚くなり混濁して、白色または黄色調になります。そこを削るともろく、ボロボロと細かい爪の破片が取れるようになります。そしてこの変化は爪の根元の方へ広がっていきます。
痛みやかゆみはありませんが、放っておくと、爪が変形して靴や靴下が履きにくくなり、皮膚に食い込むと痛むこともあります。いったん爪の中に白癬菌が入り込むと、爪が白癬菌の貯蔵庫になって菌を供給し、足白癬も治らなくなりますし、他の人への感染源にもなります。また爪の変形が気になり社会的QOLが低下することもありますので、やはり爪白癬は治したほうがよいでしょう。
爪は硬いため外側から薬を塗っただけでは、爪の中にいる白癬菌まで薬の効果が行き渡らないこともあり、爪白癬の治療には抗真菌薬の飲み薬がよく使われます。

水虫の種類

kinds

足白癬(あしはくせん)

3タイプに大きく分かれますが、複数のタイプが混在することもあります。また、痒くないこともあります。

  •  趾間型:足の趾の間のじくじく、かさかさ、赤み、水ぶくれ
  •  小水疱型:足裏や足の趾に水ぶくれ、細かい皮むけ
  •  角質増殖型:踵中心の足裏の皮膚が厚くなり、粉をふいたり、ひび割れたりする。
  • 塗り薬で治療します。じくじくがひどい場合や傷ができている場合、先にそちらを治してから、水虫の治療を開始します。角質増殖型では飲み薬で治療することもあります。

爪白癬(つめはくせん)

爪が白色や褐色に濁り、厚くもろくなります。足白癬を伴う場合が多いです。

  • 爪白癬に見えても菌がなく、違う病気の場合もあります。(乾癬、掌蹠膿疱症、圧迫による変形、爪甲鉤彎症、扁平苔癬など)
  • 飲み薬と塗り薬があります。飲み薬は肝機能異常を来す場合があるので、血液検査を定期的に受ける必要があります。

体部白癬(たいぶはくせん)

体や手足に生じる丸い赤みで水ぶくれを伴うことがあります。かゆみが強く、足爪白癬もみられることが多いです。足爪白癬もある場合、再発する傾向が強いので、全部が治るまで治療を中断しないようにしましょう。

  • ステロイドの塗り薬の誤用で悪化していることもあり、注意が必要です。
  • 塗り薬で治療します。
  • ぺットから感染することもあるので、ペットの皮膚の状態にも目を配りましょう。

水虫(白癬 はくせん)の検査と主な治療方法

treatment method

顕微鏡による確実な検査

Close-up of a scientific microscope with multiple objective lenses in a laboratory setting.

水虫の治療を開始する前には、必ず皮膚科での検査が必要です。白くふやけた皮や水ぶくれの天井部分、カサカサした角質を少しだけ採取し、その場で顕微鏡を使って白癬菌(カビ)の有無を確認します。痛みはありませんので、子どもから大人まで安心して受診していただけます。

外用薬(塗り薬)による治療

Close-up of white toothpaste being squeezed onto a fingertip from a tube.

水虫治療の基本は、白癬菌の増殖を抑える「抗真菌外用薬」です。かゆみや赤みといった症状がある場所だけでなく、症状が自覚できない足のうら全体や指の間まで広く毎日塗ることが大切です。見た目がきれいになっても皮膚の奥に菌が残っていることが多いため、医師の指示があるまでは根気強く継続する必要があります。

内服薬(飲み薬)による治療

Blister packs with evenly spaced round white pills scattered across a metallic surface.

爪の中に菌が入り込む「爪水虫(爪白癬)」や、足のうらの皮膚がガチガチに硬くなる「角化型水虫」の場合、塗り薬だけでは有効成分が奥まで届きにくいことがあります。その場合は、医師が血液検査などで安全性を確認しながら、抗真菌薬の内服療法をご提案することがあります。

感染を広げない・再発を防ぐためにできること

preventive measure

水虫は家庭内での接触や生活環境を通じて、周囲に感染を広げたり、自分自身で再発を繰り返したりしやすい疾患です。日頃から以下のポイントを意識しましょう。

足の洗浄と乾燥を徹底する

毎日、入浴時には石けんをよく泡立て、足の指の間まで1本ずつやさしく丁寧に洗いましょう。強くこすると傷から菌が入りやすくなるため、ゴシゴシ洗いは避けます。洗った後は、タオルで指の間までしっかりと水分を拭き取り、乾燥させることが重要です。

共有物からの感染ルートを遮断する

Person standing barefoot on a lavender bathroom mat with a wicker laundry basket in the background.

白癬菌は、水虫の人の足から剥がれ落ちた垢(角質)の中に潜んでいます。ご家族に水虫の方がいる場合、バスマット、スリッパ、タオルの共有は避け、こまめに洗濯・掃除機がけを行って床に落ちた垢を除去しましょう。

靴の環境を整える

白癬菌は「高温多湿」の環境を好みます。毎日同じ靴を履き続けると、靴の中に湿気がこもりやすくなります。通気性の良い靴を選び、数足をローテーションで履く、オフィスではサンダルに履き替えるなどの工夫が効果的です。

 

注意事項

患部をこすったり、かき壊したりしない

  • かゆみが強い場合でも、患部を強くこすったり、かき壊したりしないでください。傷口から細菌が入り、赤く腫れて激しい痛みを伴う二次感染(蜂窩織炎など)を引き起こす原因になります。

爪を短く整え、感染拡大を防ぐ

  • 爪は短く、滑らかに整え、かき壊しによる傷や周囲への感染拡大を防ぎましょう。

入浴はぬるめのお湯で行う

  • 入浴時は熱いお湯を避け、ぬるめのお湯で皮膚をいたわりながら優しく洗ってください。

足は泡でやさしく洗う

  • 体や足を洗うときは、目の粗いタオルなどで強くこすらず、石けんやボディソープをよく泡立てて手のひらで包み込むように洗います

入浴後は足の指の間までしっかり乾かす

  • 入浴後は、足の指の間まですぐにしっかり水分を拭き取り、必要に応じて乾燥させてから処方された外用薬を塗布してください。

抗真菌薬は自己判断で中止しない

  • 処方された抗真菌薬は、自己判断で途中で中止せず、医師から「もう大丈夫です」と言われるまで、適切な量・回数を毎日根気強く使い続けてください。

市販薬で改善しない場合は皮膚科を受診する

  • 市販の水虫薬を長期間(目安として2週間以上)使用しても改善が見られない場合は、水虫ではない可能性や、お薬が肌に合わずにかぶれている可能性があるため、使用を中止して皮膚科へご相談ください。

強い腫れ・痛み・発熱がある場合は早めに受診する

  • 足の赤みや腫れが強い、痛くて歩けない、じゅくじゅくがひどい、発熱があるなどの場合は、重大な細菌感染を合併している恐れがあるため、早急に受診してください。

バスマットやタオルの共有を避ける

  • 家族間での感染拡大を防ぐため、バスマット、スリッパ、タオルの共有を避け、室内はこまめに掃除機をかけて清潔を保ちましょう。

よくある質問

faq

  • 水虫は自然に治りますか?

    水虫(白癬)が自然に治ることは基本的にありません。冬場に寒くなると白癬菌の活動が鈍くなり、かゆみや赤みが治まるため「自然に治った」ように見えることがありますが、菌は皮膚の奥(角質層)に潜伏しています。春や夏になって温かくなると再び増殖して症状が再発するため、皮膚科で適切な抗真菌薬の治療を行う必要があります。

  • 市販薬を使っても大丈夫ですか?

    市販の水虫薬も有効な成分が含まれていますが、正しく使うには「本当に水虫であるか」の診断が前提となります。自己判断で、実は「汗疱」や「接触皮膚炎(かぶれ)」だった場合に水虫薬を塗ると、かえって症状が悪化することがあります。まずは当院の顕微鏡検査で菌の有無を確かめてから治療を始めるのが安心です。

  • 薬はどのくらい使えばよいですか?

    症状の種類や程度によって異なりますが、一般的に足の水虫の場合、かゆみや皮剥けなどの症状が完全に消えてから、さらに最低でも1〜2ヶ月間は毎日塗り続ける必要があります。皮膚のターンオーバーによって菌のいる角質がすべて生まれ変わるまで薬を止めないことが、再発を防ぐ最大のポイントです。医師の指示に従って継続してください。

  • 子どもも診てもらえますか?

    はい、お子さまの診療にも対応しております。水虫は大人の病気というイメージがありますが、水虫にかかっているご家族と一緒に生活しているおうちでは、子どもに感染することも珍しくありません。お子さまの足の皮剥けや湿疹がなかなか治らないときは、別の皮膚疾患(汗疱や乾燥など)との見分けも含めて、優しく診察いたしますのでお気軽にお連れください。

  • 再発を防ぐにはどうすればよいですか?

    治療が終わった後も、白癬菌が繁殖しにくい生活習慣を維持することが大切です。「毎日足をきれいに洗ってしっかり乾かすこと」「靴を毎日替えて乾燥させること」「家族みんなで同時に水虫の治療を行うこと」が挙げられます。また、プールや温泉などの公共の場を利用した後は、帰宅後に足をきれいに洗い流すことも予防に効果的です。

  • どのくらい通院が必要ですか?

    最初の診断と顕微鏡検査で受診いただいた後、お薬が肌に合っているか、症状が順調に改善しているかを確認するため、通常は2〜4週間後くらいに再度状態を拝見します。その後は皮膚の状態や治療内容(外用薬か内服薬か)に合わせて通院間隔を調整していきます。見た目がきれいになり、顕微鏡で菌がいなくなったことを確認できるまで、定期的にお見せいただくのが理想です。

監修医師

院長中山 由美

診療科目

皮膚科・美容皮膚科

資格 ・所属学会

  • 医学博士
  • 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
  • 臨床研修指導医
  • アラガンジュビダームビスタ施注資格医
  • アラガンボトックスビスタ施注資格医
  • 日本皮膚科学会 正会員
  • 日本臨床皮膚科学会 正会員
  • 日本美容皮膚科学会 正会員
  • 日本皮膚免疫アレルギー学会 正会員
  • 日本医師会 正会員
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