岡山市北区の皮膚科・美容皮膚科クリニック ゆみ皮膚科

脂漏性皮膚炎

(しろうせいひふえん)

脂漏性皮膚炎とは?

about

脂漏性皮膚炎とは、顔が赤くカサカサしたり、きちんと洗ってもフケが出たり、頭皮がかゆかったりする症状が皮脂の分泌が盛んな部位(脂漏部位)を中心に起こる皮疹です。主に頭皮や髪の生え際、顔(眉毛の間、鼻の周り、耳の後ろ)などによく見られます。主な症状としては、皮膚の赤み(紅斑)や、皮膚が細かく剥がれ落ちる「フケのようなカサカサ(鱗屑)」が挙げられます。人によっては軽度から中等度のかゆみを伴うこともあります。乳幼児や思春期以降に好発します。皮膚の常在菌が原因の一つです。皮脂を栄養として生きるカビの一種で、誰にでも存在しています。菌そのものや、菌による分解で生じた脂の成分による刺激や、菌に対する皮膚の反応により、ふけ、かゆみが発生します。この疾患の特徴は、発症する年代によって経過が大きく異なる点です。生後まもない子ども(乳児)にみられる「乳児脂漏性皮膚炎」は、一時的な皮脂の過剰分泌が原因であり、適切なスキンケアを行うことで多くは自然に軽快します。一方で、思春期以降の大人にみられる「成人脂漏性皮膚炎」は、慢性化しやすく、良くなったり悪くなったりを繰り返しやすいという特徴があります。なお、他人にうつるような感染性のある疾患ではありません。

こんな方におすすめ

recommend

  • 頭皮のフケが多く、シャンプーを変えても改善しない
  • 髪の生え際や眉毛のあたりが赤くなり、カサカサしている
  • 鼻の脇や口の周りが脂っぽく、同時に赤みや湿疹がある
  • 耳の後ろや体(胸・背中の中心)が赤くなり、かゆみがある
  • 子ども(赤ちゃん)の頭や顔に、黄色っぽいかさぶたのようなものがこびりついている
  • 市販のフケ用シャンプーや塗り薬を使っても症状が治まらない
  • 赤みやかゆみを何度も繰り返している

治療に対する思い

philosophy

脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)でお悩みの方へ

頭皮のフケが目立ったり、顔に赤みが出たりすると、「不潔に思われているのではないか」「メイクで隠せない」と、心苦しい思いを抱える患者さまは少なくありません。また、赤ちゃんの顔や頭にカサカサができると、保護者の方も「洗い方が悪いのかな」と不安になるかと思いますが、決してご自身のせいではありません。

ゆみ皮膚科では、患者さま一人ひとりの年齢やライフスタイル、皮膚の状態をじっくり拝見し、無理なく続けられる治療をご提案いたします。単にお薬(外用薬)をお出しするだけでなく、毎日の正しい洗顔・洗髪方法、適切な保湿、生活習慣のアドバイスまでトータルでサポートいたします。

大人の脂漏性皮膚炎は「症状を完全になくすこと」だけを急ぐと、かえって再発時の負担が大きくなることがあります。私たちは「症状を上手にコントロールし、日常生活を快適に過ごせる状態を維持する」ことを目標に、皆さまに寄り添った診療を行います。どんな小さなトラブルでも、どうぞ安心してご相談ください。

院長 中山 由美

脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)の原因

cause

皮膚の常在菌(マラセチア菌)の影響

 

誰の皮膚にも普段から存在している「マラセチア」という真菌(カビの一種)が、脂漏性皮膚炎の大きな原因です。この真菌は皮膚の「皮脂」を好んで栄養源とします。皮脂が過剰に分泌されるとマラセチア菌が異常に増殖し、皮脂を分解する際に生じる物質が皮膚を刺激して、赤みや皮疹を引き起こします。

年齢や体質による皮脂分泌の変化

生後数ヶ月までの子ども(乳児)は、お母さんからのホルモンの影響で一時的に皮脂分泌が非常に盛んになるため、脂漏性皮膚炎が起こりやすくなります。大人の場合は、ホルモンバランスの乱れや体質、年齢(特に思春期以降から中高年)によって皮脂分泌が活発になることが、発症や慢性化の内的要因となります。

生活習慣の乱れや外部刺激

不規則な生活、睡眠不足、過度なストレスは、自律神経やホルモンバランスを乱し、皮脂の分泌を促進させてしまいます。また、脂っこい食事や甘いものの摂りすぎ、ビタミンB群の不足といった食生活の偏り、紫外線による皮脂の酸化なども、症状を悪化させる外的要因として挙げられます。

脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)の主な治療方法

treatment method

脂漏性皮膚炎の治療では、皮膚の炎症を抑えることと、原因に関わっているカビ(真菌)の増殖を抑えることの2つのアプローチが基本となります。

抗真菌外用薬(カビの増殖を抑える塗り薬)

Close-up of white toothpaste being squeezed onto a fingertip from a tube.

脂漏性皮膚炎の発生には、皮膚に常在している「マラセチア」という真菌(カビの一種)が深く関わっています。この真菌の増殖を抑えるために、抗真菌薬の外用薬を使用します。

ステロイド外用薬(炎症を抑える塗り薬)

皮膚の赤みやかゆみ、湿疹の症状が強い場合には、一時的にステロイドの塗り薬を併用し、速やかに炎症を鎮めます。症状が落ち着いた後は、医師の判断のもとで徐々に使用頻度を減らしたり、抗真菌薬のみに切り替えたりします。

内服薬(飲み薬)

かゆみが強く、患部を掻き壊してしまう恐れがある場合は、抗ヒスタミン薬などの飲み薬を処方することがあります。

 

 

大人のお悩みとスキンケアのポイント

point

ご自身の判断で炎症を放置したり、間違った洗顔を続けたりすると、慢性化して治りにくくなることがあります。早期に皮膚科を受診し、適切な治療を始めることが大切です。
大人の脂漏性皮膚炎は、皮脂が多すぎるからといって「洗浄力の強すぎる洗顔料でゴシゴシ洗う」と、かえって皮膚のバリア機能が低下し、症状が悪化するという悪循環に陥りやすい傾向があります。

優しい洗顔・洗髪を心がける

洗顔時は洗顔料をしっかりと泡立て、泡を転がすように優しく洗います。頭皮を洗う際も、爪を立てずに指の腹を使って優しくマッサージするように洗いましょう。

抗真菌成分配合のシャンプーを活用する

日常のケアとして、原因となる真菌の増殖を抑える成分(ミコナゾール硝酸塩など)が配合された市販のシャンプーやソープを使用することも、症状の安定に役立ちます。

洗顔後は適切な保湿を

脂っぽさを感じても、皮膚の内部が乾燥している(インナードライ)状態のことがあります。洗顔・入浴後は、油分の多すぎないローションやゲルなどで適切に保湿を行い、肌の水分バランスを整えましょう。

注意事項

患部を強くこすったり、無理に皮を剥いたりしない

  • カサカサしたフケや黄色いかさぶたを無理に指で剥がすと、皮膚を傷つけて炎症がひどくなります。

爪は短く整え、頭皮や顔を傷つけないようにする

  • 無意識に患部に触れたり掻いたりした際、爪で皮膚を傷つけて細菌感染を起こすのを防ぎます。

入浴時はぬるめのお湯で洗う

  • 熱すぎるお湯は皮膚に必要な潤いまで奪ってしまい、乾燥による皮脂の過剰分泌やかゆみの悪化につながります。

シャンプーや洗顔料はしっかり泡立て、優しく洗う

  • ゴシゴシと強く擦らず、泡の力で余分な皮脂を落とすイメージで洗い、すすぎ残しがないよう十分に洗い流してください。

入浴後は速やかに保湿を行う

  • 洗髪・洗顔後のデリケートな肌を保護するため、医師に指示されたスキンケアや保湿剤を優しく塗布してください。

処方された外用薬は、医師の指示通りに使用する

  • 症状が軽くなったからといって自己判断で急に使用をやめると、隠れていた炎症が再燃しやすくなります。

よくある質問

faq

  • 脂漏性皮膚炎は自然に治りますか?

    生後まもない子ども(乳児)の脂漏性皮膚炎は、成長とともに皮脂の分泌量が落ち着くため、正しいスキンケアを続けていれば自然に軽快することがほとんどです。しかし、大人の場合は体質や生活習慣が深く関わっているため自然に治ることは難しく、放置すると慢性化して長引くことが多いため、皮膚科での適切な治療が必要です。

  • 市販薬を使っても大丈夫ですか?

    軽度なカサカサであれば、抗真菌成分が配合された市販のシャンプーなどで落ち着くこともあります。ただし、赤みや強いかゆみがある場合に、原因に合わない市販のステロイド剤などを漫然と使い続けると、かえって症状が悪化したり皮膚が薄くなったりすることがあります。改善が見られない場合は受診をおすすめします。

  • 薬はどのくらい使えばよいですか?

    症状の程度や部位によって異なります。炎症(赤みやかゆみ)が強い時期はステロイド外用薬を数日から1〜2週間ほど使い、落ち着いたら抗真菌外用薬に切り替えて様子を見ていくのが一般的です。自己判断で中止せず、医師の指示に従ってコントロールを続けることが再発防止につながります。

  • 子どもも診てもらえますか?

    はい、乳幼児のお子さまの診察も行っております。赤ちゃんの脂漏性皮膚炎はよくあるトラブルですが、アトピー性皮膚炎など他の湿疹との見分けが難しい場合もあります。当院では保護者の方に安心していただけるよう、ご自宅での頭皮や顔の優しい洗い方、かさぶたのふやかし方なども丁寧にお伝えします。

  • 再発を防ぐにはどうすればよいですか?

    日頃から丁寧かつ優しいスキンケア(洗顔・洗髪・適切な保湿)を継続し、マラセチア菌が増えにくい環境を作ることが大切です。また、ストレスや寝不足を避け、ビタミンB群を意識したバランスの良い食事を心がけるなど、体の中から皮脂分泌をコントロールする意識も再発予防に役立ちます。

  • どのくらい通院が必要ですか?

    症状が強い初めのうちは、お薬の効果や皮膚の状態を確認するため、1〜2週間後に再度受診していただくことが多いです。症状が安定し、ご自身でのスキンケアでコントロールできるようになれば、通院の間隔をあけたり、必要に応じた受診に切り替えたりしていきます。

監修医師

院長中山 由美

診療科目

皮膚科・美容皮膚科

資格 ・所属学会

  • 医学博士
  • 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
  • 臨床研修指導医
  • アラガンジュビダームビスタ施注資格医
  • アラガンボトックスビスタ施注資格医
  • 日本皮膚科学会 正会員
  • 日本臨床皮膚科学会 正会員
  • 日本美容皮膚科学会 正会員
  • 日本皮膚免疫アレルギー学会 正会員
  • 日本医師会 正会員
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